※補足 【間接強制の可否がわかる面会交流の具体的条項(最高裁判例)】
最高裁判所の判例で面会交流の間接強制を認めた条項と認めなかった条項が明らかとなりましたので参考にしてみて下さい。
1.間接強制ができる条項 最高裁平成25年3月28日決定(平成24年(許)第48号)
1.間接強制ができる条項 最高裁平成25年3月28日決定(平成24年(許)第48号)
※面会交流の日時又は頻度、各回の面会交流時間の長さ、子の引渡しの方法等が具体的に定められている」ときは間接強制決定をすることができる。
【審判の条項】
1、面会交流の日程等について、月1回、毎月第2土曜日の午前10時から午後4時までとし、場所は、長女の福祉を考慮して相手方自宅以外の相手方が定めた場所とすること
2、面会交流の方法として、長女の受渡場所は、抗告人自宅以外の場所とし、当事者間で協議して定めるが、協議が調わないときは、JR甲駅東口改札付近とすること、抗告人は、面会交流開始時に、受渡場所において長女を相手方に引き渡し、相手方は、面会交流終了時に、受渡場所において長女を抗告人に引き渡すこと、抗告人は、長女を引き渡す場面のほかは、相手方と長女の面会交流には立ち会わないこと
3、 長女の病気などやむを得ない事情により上記①の日程で面会交流を実施できない場合は、相手方と抗告人は、長女の福祉を考慮して代替日を決めること
4、抗告人は、相手方が長女の入学式、卒業式、運動会等の学校行事(父兄参観日を除く。)に参列することを妨げてはならない。
2.間接強制ができない条項 高裁平成25年3月28日決定(平成24年(許)第47号)【審判の条項】
1、面会交流の日程等について、月1回、毎月第2土曜日の午前10時から午後4時までとし、場所は、長女の福祉を考慮して相手方自宅以外の相手方が定めた場所とすること
2、面会交流の方法として、長女の受渡場所は、抗告人自宅以外の場所とし、当事者間で協議して定めるが、協議が調わないときは、JR甲駅東口改札付近とすること、抗告人は、面会交流開始時に、受渡場所において長女を相手方に引き渡し、相手方は、面会交流終了時に、受渡場所において長女を抗告人に引き渡すこと、抗告人は、長女を引き渡す場面のほかは、相手方と長女の面会交流には立ち会わないこと
3、 長女の病気などやむを得ない事情により上記①の日程で面会交流を実施できない場合は、相手方と抗告人は、長女の福祉を考慮して代替日を決めること
4、抗告人は、相手方が長女の入学式、卒業式、運動会等の学校行事(父兄参観日を除く。)に参列することを妨げてはならない。
※頻度や時間は決められているが、子供の引き渡し方法について定められていない」と間接強制は認められない。
【調停調書に定められた条項】
1、相手方は、抗告人に対し、長男と、2箇月に1回程度、原則として第3土曜日の翌日に、半日程度(原則として午前11時から午後5時まで)面接をすることを認める。 ただし、最初は1時間程度から始めることとし、長男の様子を見ながら徐々に時間を延ばすこととする。
2、相手方は、前項に定める面接の開始時にa県b市のc通りの喫茶店の前で長男を抗告人に会わせ、抗告人は終了時間に同場所において長男を相手方に引き渡すことを当面の原則とする。 ただし、面接交渉の具体的な日時、場所、方法は、子の福祉に慎重に配慮して、抗告人と相手方間で協議して定める。
3、抗告人と相手方は、上記①に基づく1回目の面接交渉を、平成22年1月末日までに行うこととする。
4、抗告人と相手方は、二男については、将来的に長男と同様の面接交渉ができるようになることを目標にして、面接交渉の是非、方法等について協議する。なお、この協議は、本調停成立日の1年後を目安として始め、その後は二男の成長に配慮しながら適宜行い、双方は、二男の面接交渉の開始に向けて真摯に協力することとする。
最高裁平成25年3月28日決定(平成24年(許)第41号)
審判の条項 相手方に対し、抗告人と長男及び二男が、1箇月に2回、土曜日又は日曜日に、1回につき6時間面会交流をすることを許さなければならない。
【調停調書に定められた条項】
1、相手方は、抗告人に対し、長男と、2箇月に1回程度、原則として第3土曜日の翌日に、半日程度(原則として午前11時から午後5時まで)面接をすることを認める。 ただし、最初は1時間程度から始めることとし、長男の様子を見ながら徐々に時間を延ばすこととする。
2、相手方は、前項に定める面接の開始時にa県b市のc通りの喫茶店の前で長男を抗告人に会わせ、抗告人は終了時間に同場所において長男を相手方に引き渡すことを当面の原則とする。 ただし、面接交渉の具体的な日時、場所、方法は、子の福祉に慎重に配慮して、抗告人と相手方間で協議して定める。
3、抗告人と相手方は、上記①に基づく1回目の面接交渉を、平成22年1月末日までに行うこととする。
4、抗告人と相手方は、二男については、将来的に長男と同様の面接交渉ができるようになることを目標にして、面接交渉の是非、方法等について協議する。なお、この協議は、本調停成立日の1年後を目安として始め、その後は二男の成長に配慮しながら適宜行い、双方は、二男の面接交渉の開始に向けて真摯に協力することとする。
最高裁平成25年3月28日決定(平成24年(許)第41号)
審判の条項 相手方に対し、抗告人と長男及び二男が、1箇月に2回、土曜日又は日曜日に、1回につき6時間面会交流をすることを許さなければならない。