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苦手意識

苦手意識とは出来ないと困る場合に苦手かどうか意識されるもの。また、対人と物事については苦手な相手と会う頻度やかかわりの深さを自分で調整出来たら、それほど問題ではない、しかし、そうはいかないので難しい。

【苦手意識はいけないことか?】
苦手意識は克服という考えが一般的ですが、苦手意識にも意味があることを覚えておきたい、課題への苦手意識を前向きにとらえれば、そもそも自分がよくありたいと思っておる証拠であり、周囲の人の自分への見方を尊重する姿勢でもある、自分がどうあってもよく、」周囲の人がどう考えるのかも関係ないのであれば、苦手意識に拘泥する必要はありません。
また、苦手意識をもつ事柄は、できたら向上したいと思えるポイントです。とはいえ、社会が個人の試行錯誤を許容出来る幅にも限界がある、ある程度の人生の可能性の中から、自分の歩みを選択することで、その先に新たな可能性が広がっているのです。 ですので、苦手な分野への努力傾注の縮小は人生においておおむね有効な戦略かもしれない。しかし、ちょっと困るのは「負け癖」「あきらめ癖」です。

【苦手意識からの不登校や抑うつ】
学校の先生、担任等の言葉が苦手意識を増幅させ抑うつとなるケースもある、登校に気が重くなり行けなくなってしまう。そのうち生活習慣が変わり鬱となり不登校となる。一見、元気かと思いきや塾やセミナーも同じで固まったまま動けなくなる・話さなくなる・帰ってきても元気がない、抑うつ傾向がある。これは苦手意識そのものの問題ではなく、苦手意識の取り扱いの不具合と思える、明らかな指導不足であると先生側に問題を帰属できる。

【苦手意識がもたらす様々な弊害】
教育熱心な両親が子どもを複数の塾に通わせる、「実力があれば試験を怖がる必要はない」と分かっていたが「試験でまた失敗するのではなかいか」との思いがぬぐい去れず、たまらなくて不安になり大きなストレスとなり身体に症状が出るケースもある。また、厳格な父親が怖くて男性に苦手意識を持つ女性もいる、「回避」という選択もあるが、苦手意識と信頼、経験則からの信用も必要となる。

【苦手を気にしないようにする】
発表が苦手な児童に発表前に「苦手意識を捨てるんだよ」とアドバイスし結局、のところ発表がうまくいかなかった児童に「気にするな」と声をかける教員や親、友人の姿をみかけることがある。この様な声掛けの仕方は、苦手意識をよりいっそう強めてしまう可能性がある。苦手意識を抑制すると、苦手な対象に対する嫌悪感などの不快感情が増し問題解決への自信を低下させてしまう。

【行動の背景にある動機】
問題行動の背景にある状況や動機を理解すると、新たな側面がみえてくるものである。
「人前で緊張して話せない」のは「周囲からの評価が気になり発言できない」
「宿題をやってこない」のは「勉強のやり方がわからないが助けを求められない」
「大人に嘘をつく」のは「人から認めてほしい」
「学校に来ない」のは「親のことが心配でそばから離れられない」可能性がある。

これらの可能性を具体的に検証していくと「引っ込み思案」は「感受性の強さ」へ、「勉強嫌い」は「人へ迷惑をかけることをためらう気遣い」へ「ずるさ」は「注目、賞賛欲求の強さ」へ「怠けがち」は「親のことを気遣う優しさ」へ、など異なる側面が見えてくる、一見、欠点(不得意)と思われる特徴もリフレーミングすることで長所の表裏であるといえる。

【基準の多様化】
子どもの資質を判断するときに、一つの要因だけを基準として、その他の多くの要因を排除してしまう傾向がある、ある特定の状況でうまくいかなかったりすると、自分にはその資質が欠けていると思い込んでしまいがちであるが、実は資質があるかどうかは複数の基準から見るべきである。確認ができるような実績や行動に焦点をあてて、子どもにフィードバックすることで、不得意分野でも得意分野をさらに伸ばすことができると考えられる。

【自己効力感】
自己効力感とはある行動を自分が成功を伴って実行できる確信のことです、自己効力感のを抱こうということは、将来の行動にして、うまくできるという期待を抱くことを意味する。この自己効力感は「水準:いつまでに課題をどこまで出来るかという予想の程度のこと」「強さ:課題をどれぐらい確実に実行できるかという確信の程度のこと」「一般性:特定の自己効力感が他の課題の自己効力感にも影響を及ぼす程度のこと」という三つの次元で変化する。

【原因帰属】
原因を求める、原因が本人の内にあるのか外にあるのかを明確にする。この原因帰属を行いながら自己効力感について考える。
基本的にある課題を達成し成功すると自己効力感は高まる傾向がある、また、うまくいかずに失敗した場合には能力より努力に原因帰属を行った方が自己効力感は高まる。

【発表が苦手な子】
・どんな風に言ったらいいかわからない
・自信がない
・間違ったら恥ずかしい
・みんなと違っていたら嫌だ
・注目されたり、目立ったりするのが嫌だ

子どもに安心感・自信をもたせる
苦手意識は何を言ったらいいか分からない、つまり自分の考えが明確にもてないことからくる自信のなさが上位を占めている。


【対策】
対策としては「言語活動」を重視する。全ての学びや出来事について自分の意思・感想を述べさせることから始める。
基本的に、人の意見を聞いたときの反応は「同じ」か「違う」か「わからない」の3つしかない、人の意見を聞いたときには、必ず自分がどの立場かを表明させるとよい。 仮に同じでも、必ず、どの様に同じかを言わせるようにする。
子どもを褒める、ただし、真剣にほめなければダメ、子どもは友達や先生、両親にほめられことで自信がつき苦手意識という認識から課題意識と変わる

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